サカタメガネで行う検眼の主な特長は①5メートル検眼、②仮枠検眼、③両眼視機能検査、の3つです。
近年の主流である省スペースで行うコンピュータ検眼は、高機能で素早く終わるので簡単に検眼可能です。それだけでも「ただ単に見えるだけのメガネ」は作れますが、それは本当の意味での「眼に合ったメガネ」を作ることはできません。
「見える」と「眼に合っている」は似ているようで全く違います。見えるけど合っていないメガネをかけ続けることは、かけている本人が感じる感じないにかかわらず眼に負担をかけることになります。
サカタメガネでは、全国的にも珍しい「5メートル検眼」「仮枠検眼」「両眼視機能検査」と呼ばれる測定方法を用いて、本当に一人一人に合ったメガネを作製いたします。メガネの国家検定である「眼鏡作製技能士」が在籍し、検査技術の向上の為に定期的に勉強会にも参加してお客様の視生活に役立つよう努力しております。
5メートル検眼
近年、多くのメガネ店では売り場面積を広くするために、90cm程度で測定する省スペース検眼が使われるようになりました。
これは、90cm程度の距離でも5メートル先に視力標が見えるように設計されてはいますが、視力表自体は近くにあるので、眼が不必要な調節をしてしまう恐れがあります。
サカタメガネでは、より正確な測定を可能とするために、本店・壱里山店共に5メートル検眼を導入致しました。
5メートルである理由
人は物を見るときに眼の中で調節をしてピントを合わせますが、正確な検眼を行うためには「いかに調節を抜くか」が重要となります。
本来最も眼の緊張を抜くためには無限遠方(∞メートル)が必要であり、現実的に店舗内で行うことは不可能なので、メガネレンズ度数の最小単位0.25Dの焦点距離、つまり4メートルを超えていれば度数への影響は少ないとされています。
なお、「5メートル」というのはドイツ式の検査手法であり、米国式では20フィート(約6メートル)が使用されています。
現在主流の90cm省スペース検眼が絶対ダメかというと、短い距離でも5メートル換算で測定できるように工夫されているので、絶対ダメと言う訳ではないですが、やはり眼の調節が入る可能性がありますので、当店のように実際に5メートル指標を使うことが理想とされています。
仮枠検眼
検眼の機械は大きく分けて「仮枠」と「自動検眼システム」があります。
仮枠は検眼枠、トライアルフレーム等と呼ばれ、自動検眼システムはフォロプター、ビジョンテスター、レフラクター等とも呼ばれています。
多くのメガネ店では「ほぼ全ての検眼を自動検眼システムで行い、最後の見え方の確認だけ仮枠」という検眼手法を取られています。しかし、当店では逆に「ほとんどの検眼を仮枠で行い、一部のみ自動検眼システム」という検眼手法を取っています。
仮枠検眼 | 自動検眼システム | |
---|---|---|
サカタメガネ | 90% | 10% |
一般的なメガネ店 | 10% | 90% |
仮枠検眼と自動検眼システムの違い
自動検眼システム
自動検眼システムのメリットは、なんといっても「簡単」という事です。
単純な近視・遠視・乱視・老眼だけを測るのであればボタンを押していくだけで誰でも簡単に短時間で測定出来ますので、大手などスタッフの人数が多いメガネ店であれば検眼品質を統一させるために非常に有効的です。
一方デメリットは、「機械近視」と呼ばれる調節が眼に加わる可能性が仮枠検眼と比べて高いことです。
目の前に自動検眼システムの機械が来ることにより、仮枠検査よりも-0.25~0.50D分調節が入りやすいことが指摘されています。調節が入った状態で測定した値は信頼度が低いのです。
特に、自動検眼システムと省スペース視力表の組み合わせは最も信頼度が低いとされているので、注意が必要です。
しかし、米国式21項目検査と呼ばれる検査手法は自動検眼システムが前提に作られていますので、当店も必要に応じて自動検眼システムを使用して検眼を行っております。
仮枠検眼
仮枠検眼のメリットは、「正確さ」です。実際のメガネ装用状態に近く、機械近視が入りにくいので、熟練したスタッフであれば、より正確に検眼することが可能になります。
一方、仮枠検眼のデメリットは「難しさ」です。全ての工程を手作業でやる必要があるので、検眼に対する深い知識が必要になる上に、手際良くやらないと非常に時間がかかってしまいます。
また、ドイツ式と呼ばれる検査手法では仮枠検眼が前提となっております。
自動検眼システムの方が”見た目が立派”なので、お客様によっては自動検眼システムの方がちゃんと測定してると感じる方もいるようですが、実際にはアナログなやり方の方が正確に測定可能なのです。
メリット | デメリット | |
仮枠検眼 | 正確 実際のメガネ装用状態に近い 機械近視が入りにくい ドイツ式 | 難しい 熟練した技術と知識が必要 時間がかかる |
自動検眼システム | 簡単 誰が検眼しても一定水準を保てる 米国式21項目検査 | 正確さに欠ける場合がある 機械近視が入る場合がある |
サカタメガネでは、より一人一人のお客様に合った正確なメガネをつくるために、仮枠検眼を基本として必要に応じて自動検眼システムを利用して検眼を行っております。
両眼視機能検査
検眼におけるとても重要な項目として、「両眼視機能検査」があります。
両眼視機能検査とは、両眼で”正しく”見ることが出来るかを測るための検査です。意外に思えるかもしれませんが両眼で正しく見ることが出来ていない方は少なくありません。両眼で見ることに不具合がある方には、プリズムレンズ(プリズムメガネ)という光を曲げることの出来るレンズをどの程度入れればよいのか、を測定します。
多くのメガネ店では、片眼ずつ測定して”視力”が出るかを確認することが多いです。しかし本来メガネ処方において視力というものは目安にしかならず、どこにピントが合っているのかという「明視域」を基準に度数決定を行うものです。また、当店ではさらに両眼でどう見えているのか、両眼視を大切にしています。
通常人は2つの眼は別々の画像を捉え(同時視)、それを頭の中で1つの画像に合わせる(融像)、そしてそれらを立体的に感じ取る(立体視)。この3つが正しくできるかどうか、そして両眼視に不具合があればどの程度プリズムを入れるのか、これらを測るには時間もかかるし知識や技術も必要です。残念ながら日本の多くのメガネ店では、本来とても重要である両眼視機能検査を省略してしまっているようです。
- モノが二重に見える
- 眼が疲れやすい
- 無意識に片目をつぶってみているときがある
- 距離感がつかみにくい
- 行や文字を読み飛ばすことがある
- 集中力がない
- ピントが合うまで時間がかかる
- 3D映画が立体的に見えない
- 乗り物酔いをしやすい
- 頭痛や肩こりがひどい
上記のようなお悩みがある方は、もしかしたらひとつの可能性として「両眼視機能」に問題がある場合もあるので、当店までご相談頂けたらと思います。両眼視機能検査には測定だけで1時間程度かかかりますので、お時間に余裕をもってご来店くださいませ、もしご予約頂けたら優先的にご案内させて頂きます。